嶺上航路

興味関心のおもむくままです

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自作のアイマスSSまとめ

アイマスですよ! アイマス!!


てなわけで、こちらの記事は今までしこしこ書き溜めてきた自作アイマスSSへのURLが晒される場となります。

アイドルマスターへのあれやこれやの思いは(永遠に訪れないかもしれない)別の機会に譲るとして、アイドルマスターのキャラは書いていて動かし甲斐のあるキャラクターばかりで、創作するのも楽しかったですね。

やっぱ10年以上も続くコンテンツにはそういう力があるんだな、と二次創作していてしみじみと思いました。

コンテンツの存続年数で言えば咲-Saki-もいい勝負していますが、一漫画作品と違いほぼ独立した原作者を持たないメディアミックス作品がここまで生き残り、かつ売れ線でやってるというのは本当に凄いことです。

本当に凄いことなんですよ! そこの奥さん、聞いてますか!!?

思えば、僕が公開した中で初めてちゃんと完結させた創作物もアイマスだったなぁ……と振り返ってみたり。なんにせよ思い出深いコンテンツであります。


回顧はこのくらいにして、URL貼っていきますよっと。



古い

琴葉「小鳥さんから本を借りたんです」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383892636/

桃子「お兄ちゃんって友達いるの?」 P「なぬーっ!?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1399223625/

P「杏奈、ほっぺ触っていい?」 杏奈「……?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1401469032/

周防桃子「将棋?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1415284120/

美希「お参りに行くの!」 志保「はい?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420047136/

【モバマス】あずき「総選挙一位大作戦、だよ!」 P「はぁ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427736492/

P「オレと桃子に密着取材ですって?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446819288/

昴「栄冠ナイン?」 杏奈「うん」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1462335400/

あずき「夜釣り大作戦だね」 肇「そうですね」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1467903597/

【ミリマス】765プロ昔話『もが太郎』
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1473949116/

【ミリマス】765プロ昔話『だいくとおにろこ』
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1474899423/

【デレミリ】アイマス昔話『もももも太郎』
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1478433797/

星井美希という人間
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1479913106/

あずき「新春ずきみか漫才!」 文香「い、いえーい!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1483432922/

【ミリマス】志保「志保太郎?」 P「あ、志保は歌わなくていいよ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1484750996/

新しい





完結させたのはこれだけですね。3年弱の間に色々書いたなぁという気持ちになりましたが、15作品完結という数で見るとそこそこ以下って感じですかね。

上で言ったように思い出深い作品ですし、次のブログ記事で一部のSSはピックアップして振り返ろうと思います。


直接リンク貼ってないのは数が多くて面倒だからです。すみません。


他にアイマスと咲-Saki-のクロスオーバーも書きましたが、それは以前の記事でも紹介しているので割愛させていただきます。







ていうか咲-Saki-の新しい自作もまとめないとだ……  めんどくせぇ…………

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  1. 2017/02/07(火) 13:30:00|
  2. 咲-Saki-
  3. | コメント:0

長い間ご無沙汰しておりました

タイトルが全てを物語っていますね!!!!


なんと!!! 実に一年半もの間!!! ブログを放置しておりました!!!!!!(土下座)



最後の記事が井端の引退関係ってどんなブログだよ……これ…………。





それがどうして今になって更新再開するかというと、ちょっと書きたいことができたんですよね。ぶっちゃけるとゲームの話なんですが。



ただ、今からだーーーっとその記事を更新するとブログのバランス(?)的にどうなのかなという思いもありまして。


最初に掲げた『自作SSのまとめ/ふりかえり』という目標もありましたし、ひとまずこの挨拶の後に今までまとめてなかった自作のアイマスSSのURLでも貼っていこうかと思います。




ということで、改めてよろしくお願いします。






正直、上の方で言及した記事書いたらまた放置すると思いますけど……。

  1. 2017/02/07(火) 12:30:00|
  2. 咲-Saki-
  3. | コメント:0

第二回咲ワン エントリー作品の感想

第二回「咲ワン」にエントリーしていた作品を読んでの感想記事です。

前回は目を通すことのない作品がある状態で感想をひとまとめにしてしまいましたが今回は全作品に目を通しました。

とはいえ、分量の多いあまり読み切れてないままの作品や、感想に困ってしまった作品もあり、その点については妥協したことを納得していただければ幸いです。

それではいきましょう。

※僕が投票した作品には、タイトルの横に「☆」がついています。







①健夜「小鍛治健夜ミュージアム?」

このSSは以前も読んだことがありますが、今見ても面白いですねー。
こういう「色んな人に聞いてみた」系の話が好きなのもありますが、導入とオチの流れが非常にキレキレで素晴らしいテンポ感でした。




②ひとりぼっちの山姫は

王道って感じのボーイミーツガールでしょうか。タイトルの付け方が上手で、その辺りは読んでるときに「おっ」となりましたね。
妖しげな集落の描写と京太郎・豊音の「ぼっち同士」感がすげー好きです。




③咲「お姉ちゃん起きてー」 照「んー……」

王道&盛りだくさんの照咲でしたね。離れ離れな時期があっただけに、この姉妹はここまでくっつきたがるのでしょうね。
作中の淡が言う通り、色々ごちそうさますぎてもう読みたくないです(褒め言葉)。いいSSでした。




④誰そ彼は ☆

こういう静かな筆致で、不思議体験な出来事を描いた短編には弱いんですよねぇ。目の付け所と、豊音のミステリアスな描写がすばらでした。
着想の元になったという東方ピアノアレンジの原曲が知りたいですね。個人的に、宮守女子は3~4面あたりの急ぎすぎず楽しげな道中曲がよくハマる面子だと思います。




⑤咲「お姉ちゃん!いい加減にしてよ!」 ☆

これすき(直球)。テンポのよさとネタの巧さと転調の小気味よさと咲さんの可愛さがよく表れていて、すばらでしたね




⑥薫陶

純愛の皮を被った肉食系SSですね。純愛要素を否定はしませんが。
序盤の丁寧さに比して山場での展開がやや急な気もしましたが、最後まで読むと「おお、そういうことか」と納得できる感じで、上手くやったなぁと思いました。

エイスリンの能力がどこまで強いかは不明ですが、そこを踏まえたうえで塞の心情・行動を考えると……なんだか哀しくなるようですが、そういうところにもこのSSの面白さがありますね。




⑦甘いチョコレートの食べ方

クールでホットな照菫、美味しかったです。
まさしく甘いチョコレートのようなSSでしたが、苦みを残しつつしつこすぎない、ほどよい甘さとお酒に酔うような味わいが妙味でしたね。




⑧宇夫方さんはちょっとヤンデレ

体のどこかに穴が空くというか、なにか空虚で涼しげな読後感がありました。
各場面の描写がそっけなくも印象に残る書き方であったと思います。

どうやら作者さんはこの作品をリブートなさるという構想があるそうで、楽しみに待っております。




⑨The dog licks “you”

妙なテンポのよさに笑えてきちゃうSS。
宥の小動物的というか、無邪気な可愛さがよく出ていてすばらだなぁと思いました。




⑩母親

王道でええんやないですか~~~~~~!?
おかんがおかんって呼称のことを気にしてるのが本当に”おかん”って感じで、うーん、最高でした。




⑪怜「竜華を欺いて浮気を続ける」憧「そうはさせない!」

作者さんが「あとがき」にて言及されていた、淡と智葉の心理戦ネタは僕も好きでしたね。そこから、流石にテンポこそ落ちてますが、かなり読み応えの増したSSになっていると思います。

やはりラストの怜の描写が良かったのではないでしょうか。ここまで怜にぴったりなSSを書かれたというのは凄いことだと思いました。

更に興味深いことなのですが、何気に、怜の「麻雀以外でも一巡先を見られる」という作中設定が公式化されてるんですよね。
そういう風に二次創作で描かれたことが後から公式化されるっていうのは中々珍しいことなので、そこも含めて面白い作品だと思いました。




⑫5人目の先輩

有珠山ええぞ!ええぞええぞ!って感じですね。名前だけ出てた某先輩のキャラ付けと、それに伴う既存キャラ同士の関係の見せ方が素敵でした。
個人的に「おっ」っと思ったのは某先輩の登場時の描写ですね。タイミングも併せて、読者に驚きと共に次の展開への期待感を与えてくれて、見事にそれに応えるような作品になっていたと思います。




⑬咲-Saki- 怜竜 【諸刃エースのいろは唄】

怜竜セーラの泣かせる友情話ですな。
よく考えられてるなぁ、と思える綺麗な文章で怜の心情が丁寧に綴られていて非常にすばらなSSでした。
最後の締め方は、静か中に燃えるような熱があって滅茶苦茶好きですね。




⑭阿知賀女子学院・麻雀部活動日誌

原作でぼかされていた部分に真正面から組み合っていて、強い意志と力を感じました。
松実姉妹はこういう話の主人公にすると強いですねぇ。色んな意味で読んでて泣きそうになりました。




⑮【R-18】プロ雀士、宮永咲の性体験告白(生配信)

慕ちゃんが、最初に咲さんに催眠調教を仕込もうとする前日譚が欲しい。

 
欲しい。




⑯セングラ的須賀京太郎の人生

途中までしか読めてませんが、各キャラごとにちょうどいい長さの丁寧なオムニバス形式で京太郎との出会いを描いていて面白かったです。
キャラの口調なども原作に近くて自然に読めますし、すばらでしたね。




⑰菫「松実旅館の怪」

ゲームブック読むなんて久しぶりでした。スリルとハラハラ感があったのは良かったですが、badエンドルートをもうちょい引っ張ってもらっても楽しめたかなという気はします。




⑱初恋はダイヤモンド

官能小説二作盛りなSSですね。劇中作と作中の流れ・文章がリンクしつつもギャップを産んでいて面白かったです。




⑲偶然・ラーメン・レアトッピング

本当にノリのいいSSをお書きになりましたね……。
とにかく淡のキャラが抜群で、菫と智葉の心理戦(?)も読み応えがありましたし、誠子のモノローグはじめ地の文が絶妙にしつこいのもポイント高いです。すばらです。




⑳愛宕絹恵の恋物語

爽やかだけれども、ウェットな部分もある王道の恋愛物語ですね。二人がスポーツを楽しむシーンがとても好きで、もう本っ当にすばらです!
洋榎がお邪魔虫にもならず必要以上に手助けもしないいいキャラになってまして、そういう所も大好きなSSです。




㉑淡「アワアワの松庵探訪!」 真佑子「わたしもいるよ!」【舞台探訪SS】 ☆

盲点を突かれたというか、そういうのもあるのかって感じでしたね。
写真の枚数や挿入タイミングが絶妙で、読んでるだけでも松庵を訪れた気にさせられるというのは本当に凄いことだと思いました。




㉒さぁ、いこうか。 ☆

照を、傍にいる人物の視点から描いたSSというのは珍しいので新鮮で楽しめました。
「宮永照」としての照と「プロ雀士」としての照が両方描かれていてすばらでしたし、語り手のマネさんも応援したくなるようなキャラクターで愛らしかったです。




㉓京太郎「意識改革?」

部長の企みで話が動いて、部員たちがそれに巻き込まれて……という王道に相応しい面白さでした
闘牌が練られている上に分かりやすかったのは素直に感嘆します。打牌につられて揺れ動く各キャラの心理描写も見応えあって、すばらでした!




㉔神社生まれの小蒔さん

疾走感と爽快感でごり押してくる腕力系のSSですね
「神社生まれってスゴイ。俺もそう思った」とだけ言っておきましょう。




㉕劇場版魔法雀士牌のお姉さん瑞原はやりん☆ ~メカまふふの逆襲~

ほんっとさーーーーーーこれさーーーーーーーーーーーー! 
荒唐無稽で機械的なSFかつ熱い血と冷たい涙が流れるハードボイルドめいた宿命のバトルが始まるってときにリアル魔法雀士の設定なんて出されたらなんもかんもぶっ壊れるに決まってるんだよなーーーーーーーーーーーーーー!!!!

追伸:この度はめでたく、シノハユ本編でも魔法使いが現れましたね。続編期待しています☆




㉖ゆきにねがいを

思い出が繋がる系のお話はよいものですねぇ。クライマックスのユキの台詞は読んでる僕の胸にもいい具合に沁みこんできて、それこそ雪のような作品になっていたと思います。




㉗洋榎「恭子のソーセージ」

古き(?)よきノリを受け継ぐ「生えてきた」系譜のSSですね。
天然の誘い受け属性であり攻めることもできる末原さんに生やした時点で七割方勝ったと言っても過言ではないでしょう。




㉘閉じ込めて、囚われて

自作のSSですが、これ、続き書きたいですね。
速報に投下したときに『プロローグ終わったと思ったら終わってた』というレスを貰ったのが心に残っています。




㉙幸せと人数の関連性

四人の特徴が面白く描けている日常描写も好きですが、告白直前からラストまでの流れが特に好きなSSです。
大学ものの咲-Saki-SSは比較的自由にキャラを絡ませられるものですが、ジャンルとしての「つぼ」をおさえていてすばらでした。




㉚京怜エレジー

文章は綺麗なだけにキャラクターの関係性とか色々物足りないですね。
とはいえ、その物足りなさがこの言いしれぬ余韻を産んでいる面もあると思いますし着眼点含めて中々面白いSSだと思いました。




㉛嘘 ☆

これいいですな~~~。モノローグの書き方が場面や物語の動きにピッタリと合致しているとでも言いましょうか、とにかく「ハマってる」文章になっていたと思います!
素直になりきれない爽がいじらしいですね。由暉子の考えたことは僕にはまだ分かりませんが、そういった想像の余地がある点も含めてすばらなSSでございました。




㉜世にもすばらな物語

タイトルから構成まで、真正面から「奇妙な物語」に取り組んでいて、内容も含めてすっげーすばらな物語になっていたと思います。

二番目のレジェンドの話がすごく好きですね。




㉝桃子-Momoko- ☆

いいですねこういうの~~~!こんな感じの、後ろ向きだった主人公の自己否定が肯定に変わって前向きになっていく物語は大好きなんですよ。
短めですけど登場人物の台詞や心情がばっちり入ってくるので読み応えもありますねぇ。かじゅももの美味しさも詰まっていてとてもいいSSでした!




㉞パズルのピースを一緒に

タイトルがお上手です。原作・アニメの補完をしつつ、そこから一歩進んだ現在進行形の二人の関係が繊細に綴られていて非常にすばらでした。




㉟穏乃「玄さんの元気がないんです」

げっろ……って感じでしたね。何がとは言いませんが。
ギャグのキレも中々の中々なのですが、アコチャーがぐいぐい引っ張ってくれるテンポの良さがこのSSの一番の売りなのではないでしょうか。読んでいて楽しい作品でした。





いやー、本当に沢山の作品がありましたね! 書き手として、読み手として参加した皆様お疲れ様でした! そしてありがとうございました!


次回以降の記事では、いい加減カテゴリー分けして放置したままのアイマスSSの方にも触れていこうかなと思います。

SSに限らず、キャラ考察なんかもぼんやりとですがネタがあるので気が向いたときにまた更新します。それでは。



  1. 2015/10/04(日) 23:21:18|
  2. 【咲SS人気投票】 ~咲ワン~
  3. | コメント:0

閉じ込めて、囚われて (イラスト:尚音まお) 

カケマックス題名入り ex


※このSSは、前の記事で触れた、カケマックスという企画にて提出したSSに若干の加筆修正を加えたものです。










――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――












インターハイ、全国、団体戦決勝、大将戦。

下馬評では、白糸台と臨海女子の強豪校同士の一騎打ち。Aブロックを勝ち上がってきた阿知賀女子は、準決勝で1位に輝いていたこともあってダークホースとして有力視されていた。

つまり残った一校、清澄高校は大方「ドベ」であろうと予想されていた。――が、そんな予想を裏切り、清澄高校のメンバーは予想外の奮戦を見せる。

優希、まこ、私、和。四人のメンバーはいずれも自分たちの持ち味を発揮し、大将戦開始前での合計点数は原点を1万点以上上回り、1位に迫る僅差の2位という運びになっていた。

もちろん、全てが思惑通りにいったというわけではない。

他家にしてやられることもあれば、勝負所で押し負けることもあり、点棒を守り切れなかったメンバーもいた。

それでも、私たちは存分に戦い抜いた。いい意味でも悪い意味でも、これまでにない手応えを感じながら打てたし、なにより……少なくとも、私は――楽しかった!

そんな風に、優希が守り、まこが繋ぎ、私が掠め、和が託した清澄高校の点棒。その重みと熱さを抱いて、全国指折りの大将たちと同卓する咲の心中はいかばかりだっただろう。

実感はできないけど、想像はできる。せめて、少しでもその重みから解放されますように、と。

柄にもないことを思いながら、私は言った。


「ねえ、咲」


「部長? ……なんですか?」


目の前の当人からは、ちょっとした緊張と、私への疑問が見てとれた。


「私、この夏の最後に見るのが貴方の麻雀でよかったって、心の底から思えているわ」


「? ……ありがとうございます」


これから口にする言葉は決めている。だからこそ、ちょっとした仕草や口調には気をつけねばならない。


「だからね、咲、」


「……はい」


咲の応答を聞いてから、少しだけ『ため』を作って、言う。


「私に、いい思い出を作らせてちょうだい?」


口角を上げ、歯は見せず、問いかけるように、いたずらっぽく。

文脈で考えると、相当にプレッシャーになることを私は口にしているはずだ。そういうことを軽口のように言うことで、咲の緊張を、ほぐし、また適度に張りつめさせなければならない。

その意図が伝わってくれただろうか? 

咲は、若干ぎこちなくも柔らかい笑顔で「……はい」と口にする。

すると、まこが


「お前さんなら大丈夫じゃ。気楽に打ってきんしゃい」


とバトンを繋ぎ、それに続いて優希が


「いや、せっかくの大一番、張り切らないと損だじぇ!」


と発破をかけると、追いかけるように須賀くんが


「とにかく頑張れよ!」


という具合に、それぞれ私に続いて咲への激励の言葉を投げかけてくれた。

それらに対して咲がお礼を返し、一呼吸の間ができると。

和が、少しの間だけ咲と見つめ合った後に


「いつも通りの麻雀を、心がけて。……いってらっしゃい、咲さん」


「うんっ、和ちゃん」


とやり取りをする。

短いけれど、和の言葉に対する咲の返事は、私たちにしたものよりも力強くて。

だから、私は。私は――――。





◆◆◆◆◆◆◆





宮永咲。

二年間待ち続けた私に訪れてくれた、まさしく天の配剤とも言うべき雀士。

牌に愛されているかのようなその打牌で、私たちに幾度となく奇跡を見せてくれた、花のような打ち手。

花……そう、「花」だわ。咲を表す上で、これほどしっくりくる形容も中々ないでしょう。

彼女を知る者にとって、彼女の打つ麻雀はまさに「花」だった。それはきっと、彼女と同卓してその恐ろしさを知った打ち手までもが同意することだろう。かくいう私も、咲の咲かせる「花」に最も魅せられた者の一人である。

強く、可憐で美しく、時に冷たく無慈悲に咲く花。

その美点が最も魅力的に、そして恐ろしく感じられるのはただ一点。彼女が、心の底から楽しみながら麻雀を打っている時。

故にこそ、私は咲に、この大舞台で楽しんで打ってもらいたかったし、彼女の打つ麻雀を心から楽しみたかった。

そのために声をかけたのに、肝心の花は、今、私の方を向いてくれていない。

この大舞台で、これほど熱く、間近に咲を見ていられる瞬間は二度とないかもしれないのに。

だから、私は――――。





◆◆◆◆◆◆◆





「咲、待ちなさい」


と、控え室を出て、対局室へ歩みかけた咲を呼び止めた。

呼び止められた咲と、声を聞いた四人の疑問符が私の目に映る。しかし、ここで何としても、言っておきたかった。


「直前で悪いけど、さっき、言い忘れたことが一つだけあったのよ」


「なんですか部長?」


さきほどと違い、一瞬の逡巡も交えず咲は問う。本番の直前の直前まで来て、気合も満ちて臨戦態勢ということだろう。

それで、ちょっとだけ迷った。

これから私のすることは、余計な茶々に終わるのではないのかと。あの花を誰よりも愛でているはずの私が、その美しさに、一点の曇りを与えてしまうのではないのかと。

けれど、ここで後戻りするという選択肢はない。

大丈夫。咲なら、私の最後の後押しも素直に律儀に受け止めてくれるだろう。そして、あわよくば――。

そんな思惑を悟られるのが怖くなり、この緊張から逃れたかったのもあって、私はやや早口で言葉を放った。


「こんな大舞台、またいつどこで巡り合えるか分からないんだもの!」


「どんなときでも、自分と自分の麻雀を信じて!」


「楽しんできなさい、咲っ!」


私の言うことに驚いたのだろうか、その瞳が、少しだけ大きく見開かれる。

自分の言葉と想いが、咲に届いてくれたのかどうかが不安になった。正直、そこから逃げ出したいとすら思えた。

けれど、そういうわけにはいかない。例え無視されるにしても、咲からの反応を確かめないわけにはいかないのだ。

そんな風に思い、自らを叱咤しながら咲に目を向ける。

すると咲は、数瞬だけ目を伏せて、顔を上げ、一言。


「行ってきます、部長っ」


私だけに向けられた、彼女の強さが込められた一言は、何よりも何よりも待ち望んでいたもので。

どんな禁断の果実よりも蠱惑的に、甘美な響きを伴って私の耳朶を打った。

この時、この瞬間をこのまま鮮明に鮮烈に保てるなら、私はなんだってするだろう。

――しかし、私はいつまでもこの時間に囚われているというわけにはいかなかった。

私は……私たちは、望むと望まぬとに関わらず、その瞬間を目に焼き付けなければいけなかったのだ。

一度目の半荘が終わった際、咲は着実に得点を伸ばして総合1位だった。後半、土壇場に強い彼女の特性を考えると、清澄高校の優勝も十分な可能性の元に実現するかとも思われた。

それが災いしたのだろう。他家のマークが厳しくなったのか、ツキをもぎ取られたのか、あるいはその両方か。

咲は負けた。

花は、手折られるその瞬間まで美しいままであった。









――――――――――――――――――――――――








「……ごめんなさい。ごめんなさい、ごめんなさい……」


よく頑張った、と人は言うだろう。

奮戦したチームメイトの後を継ぎ、勝てないまでも、よく踏ん張り、よく打ったと。

けれども、私たちには言えなかった。

おためごかしでもなんでも、一言でもいい。なにか、口に出して咲を慰めなければならないのに。


「わた、わたひ、あのとき、何も見えなくなって……!」


誰に訊かれるでもなく釈明を始める咲の姿は、今まで見せてきたどんな姿よりも、痛切に私たちの胸を抉る。

こんなに痛々しい様子は、見ていられるものじゃないのに。誰も止めに入ることができず、目を逸らすこともできなかった。


「あっ、あそこで、……あそこで、わたぃがっ……!」


普段から気弱で、怯えただけで涙を見せるような子ではあったが。

人前で、こんな風にしゃくり上げながら、後悔と悲嘆とを隠そうともせず泣き続ける咲の姿を見たことがある者はこの世界にいるのだろうか?

部で一番親しいであろう和も、一番付き合いの長い須賀くんも私たちと同じく微動だにできないということは、そういうことなのだろう。彼女の家族でも、見る機会があったかどうか。

数々の逆境を跳ね返し、光の届かない海の底ででも大輪の花を咲かせ、人々を魅了してきた彼女の姿は、そこにはない。


「ごめ、なさい……。ごめん、なさい……っ」


お願いだから謝らないで。誰も、貴方を責めてなんかいないわ。

そう言いかけた言葉が、どうしても喉に詰まる。

高鴨穏乃、ネリー・ヴィルサラーゼ、大星淡。この三人にマークされて、ほんの……ほんの少し弱気になってしまったからといって、責められるわけないでしょう?

それが例え、トップ目陥落の一打への引き金になってしまったとしても。それまでの貴方が打ってきた麻雀を思えば、そんなものどうってことないんだから。

だからお願い。もうやめて。泣き止んで。

思いはすれど、言葉は出ない。目の前の光景が押し付けてくる、経験したことのないほどの胸の締め付けに、息を呑むことさえ許されないのだと思えた。


「本当に、ごめん、なさい。部長……」


どきりとした。

戸惑いつつ、声が出ないので、目だけで咲の呼びかけに応じる。

その応答をキャッチしてくれたかどうか、私には分からないが。咲はうつむき、涙に濡れた目を両手で拭いながら続けた。


「あのとき……、卓に向かう前に、部長が、言ってくれた、」


「……っ!」


思わず、私は足を踏み出し、目の前にいる咲を抱きしめていた。

咲の背中へ手を回し、私の胸に顔を押し付けるような恰好になる。先ほどまで声を出すことすらできなかったのに、よくやったものだと。我ながら場違いな感心すら覚えた。

それでも咲の涙は止まる気配を見せず、彼女の口は悔恨の言葉を紡ぎ続けた。


「じっ、自分と、自分の麻雀を、信じてって……!」


「……っ」


「私、部長に言われたのに、それなのに……っ」


「…………」


そこで、やっと私は気が付いた。

咲をリラックスさせようとした私の助言は、和に負けまいと試みたアプローチは、ここに至って咲を苛む楔となってしまっていたことに。

結果論、ではあるが。それが咲の精神的苦痛を増加させていることに、私は嫌悪感を抱いた。

それは、当初の予想以上に咲からの関心を買えたことで、この状況下で悦に浸りかけている自分自身にも、であった。


「部長は……っ、ぶちょ、は、最初で最後のっ、夏なのにっ、」


「それでも、自分を信じて、って。楽しんできてくれ、って」


「なのに私、わた……ごめん、なさいっ」


「……咲……、」





◆◆◆◆◆◆◆





……嗚呼! このときの咲の言葉は、どんなに烈しく、どんなに痛く私の心を揺さぶっただろうか!?

咲。咲。咲。咲。咲。彼女が私の胸の中で、こんなにも悲しく、いじらしい言葉をぶつけてきてくれるだなんて!

私は、きっと、もう、おかしいのだ。こんな状況で、こんな状態の咲に目を向けてもらえて、悦んでるだなんて。

この花は、手折られるその瞬間まで美しく。……そして、手折られた後でも、色褪せることはなくて。

そうよ。

この時、この瞬間をこのまま鮮明に鮮烈に保てるなら、私は。

そう思って。そう願ったから。

だから、私は――――。





◆◆◆◆◆◆◆





「……咲」


「ごめんなさい。すみませんでした、ごめんなさい……」


「咲。お願いだから、聞いてちょうだい」


「…………あぅ」


咲の興奮は、少しだが収まってくれた。そこから生じる一瞬にこそ、私の狙いがある。

これから口にする言葉は決めている。だからこそ、ちょっとした仕草や口調には気をつけねばならない。


「咲。貴方のお陰で、――――――――――」


二人以外の誰にも聞こえないよう、私は咲にささやいた。

耳元で、小さく。それでいて、彼女の耳に確かに届くように。

優しく、冷たく投げかけた言葉はそこで途切れる。ほんの一瞬だけ良心が咎めた気がしたが、敢えて考えないようにした。


「……あっ」


咲の肩が震え始めたのが分かった。


「ああっ……」


震えはやがて全身へと伝わり、私に縋る両の手から、力が抜けていく感触があった。

胸ではなく、私のお腹のあたりから。彼女の、嗚咽交じりの声が徐々に聞こえ始めてきた。


「あああああああああああああ…………!」


そのとき、今までよりも一層ひどく泣き出した咲に、ついに揺り動かされたのだろう。

まこ、優希、和、須賀くん。みんな、何か口々に言いながら私と咲の方へ駆け寄ってくる。

私は、膝をついて咲を抱きなおした。これで先ほどのように咲の顔が私の胸の高さに来ることになったが、咲は、変わらずに泣き続けている。

咲は、私に抱きしめられていながら、私に体を預けることもなく、また私を拒絶する様子もない。その反応から、私は、自分の発した言葉が思惑通りに働いたという確信を得る。

この瞬間、私の中で、この時間は永遠のものとなった。

同時に、咲の中で、長い長い間、終わることのない夏が刻み込まれることとなっただろう。

私の言葉は、私の思惑通りに、咲の弱さへ突き刺さった。

その苦しみを思うと、自己嫌悪に胸が痛む。しかし、もう後戻りはできないのだ。

後悔なんて許されるはずもない。咲が味わうことになるであろう苦痛と孤独とを承知しても尚、私は、己の欲望に衝き動かされるままに行動してしまったのだから。

この時、この瞬間に、咲を閉じ込めておきたい。――そう、願ってしまったのだから。

だからね、咲。聞いてくれる?









貴方のお陰で、一生忘れられない夏になったわ。










―了

続きを読む
  1. 2015/09/20(日) 23:20:06|
  2. 自作SS~咲-Saki-~
  3. | コメント:2

カケマックスという企画に参加していました&第二回咲ワンエントリーについての報告

事後報告になりますが、Twitterで某氏と某氏が企画した「カケマックス」なるお祭りに参加しておりました!


※カケマックスについて、詳しく知りたい方はこちらのページをご参照ください。


簡単に言うと「描き手お題出す」→「書き手お題を元にSS書く」→「描き手SSを元にイラスト描く」……って感じの企画でして、

(他人から貰ったお題で人はSSを書けるのか!? 出来る! 出来るのだ!)

とか、

(自分のSSからすばらなイラストが生み出されるなんて素敵!)

とか思いつつ書き手として参加しておりました。


自分は尚音まおさん(まおさんのPixivページはこちら)と「咲さん閉じ込め隊」なるコンビを組み……

『「宮永咲」・「竹井久」(久+咲、可能であれば久咲) ・禁断 ・甘美な響き ・閉じ込めておきたい』

以上のお題をいただいてSSを書きました。

コンビ名とお題に恥じず咲さんを閉じ込めることを主眼に置いたSSが書けたとは思いますが、その辺の判断は読者の皆様にお任せしましょう。


てなわけで、そのSSを後の記事でこのブログにupするとともにそのまま同作品で第二回咲ワンに殴りこみをかけようと思います。
 

今回はあまり順位にこだわらず、賑やかしくらいで気楽に参加する気分で行きたいと思います。

正直な話、エントリー期間の問題でエントリー作品の閲覧期間に差が出る以上今から参加するのは明らかに不利であるような気がするんですよね。その辺は咲ワン運営の方にも意見を伝えつつ、のんびりまったり楽しんでいけたらいいなと思います。

それから、そろそろアイマス関係の記事も書こうかなー、と思ったり。咲-Saki-ばかりでもなんですしねぇ。


では、今回はこの辺で。

  1. 2015/09/20(日) 22:55:48|
  2. 咲-Saki-SS関連
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